グラスブルーノベルス１

君の鼓動（おと）を聴かせて

もう一度だけ、ホンキになって

フリースクールでバイトをする透は、ある日バイト先のビルの階段で一人の青年とぶつかりそうになった。はずみで彼の眼鏡を壊してしまい慌てる透に、彼は落ち着いた声で「桧村」と名乗る。桧村の繊細な美貌とどこか危うい雰囲気に、透は次第に惹かれていく。だが、頻繁に顔を合わせるようになっても、桧村は冷たい態度を崩そうとはしない。もどかしく感じながらも、透は想いを募らせていくが…。

グラスブルーノベルス２

他人同士

ほしいのは、ひとときの快楽。
恋愛なんて面倒なものぬきで、身体さえよければ
いいと思っていたのに!?

編集者の浅田諒一は仕事が第一、恋はせず、快楽が欲しければその場限りの男と一夜を共にするだけというドライな性格。面倒が嫌で仕事相手とは寝ないのだが、今気になっているのは新人カメラマンの暁だ。その暁が住む部屋を失って相談にきた時、同居人を探していた諒一の心は揺れた。一緒に住んでみて、うまくいかなければ一回やって追い出せばいい。そう考え、暁と暮らし始める諒一だったが…。

グラスブルーノベルス3

イノセント・クレセント・ムーン　〜無垢な三日月〜

大好きなひとのために、
命がけの恋の魔法が、いま始まる…

美術部に所属する古都と環は友人同士。古都は部長の香我見に憧れ続け、環は後輩の一矢に片思いされている。ある放課後、古都が香我見に告白しようとした時、校舎が突然闇に包まれた。同じ頃、校舎に残っていた環と一矢も、慌てて帰ろうとするが、なぜか外には出られない。開かない窓、しかけらた危険な罠…怪現象に満ちた空間の中、やがて明らかになった「真実」は、四人に過酷な決断を迫る。二組のカップルが織りなす、切なくも甘い恋のかたち。

グラスブルーノベルス4

未熟なくちびるで

年上で余裕のある恋人に、身も心も翻弄されて!?

大学生の夏都は父と弟との三人暮らし。ある日、父がペットの散歩代行業を始めると言い出した。夏都は反対するが、楽天的で頼りにならない父を見かね、結局手伝うことに。嫌々ながら初めて受け持った依頼人は、憧れの人気シナリオライター、須藤佑だった。ところが須藤は意地悪で皮肉っぽい性格。つい反発してしまう夏都だが、須藤はそんな夏都を気に入った様子で、半年の契約を申し込んでくる。

グラスブルーノベルス５

ずっとそばに

この心は、永遠にあなたのもの

３年ぶりにアメリカから日本に戻ってきた夏輝は、従兄の秋也の家に４日間滞在することになった。かつては夏輝にだけは優しかった秋也は、無気力で人と交わらない生活を送っていた。秋也の心には、昔の恋人、亮のことしかない。そんな秋也を気にかけてくれているのが優司だった。夏輝は人のいい優司とすぐに親しくなる。だが、明るくふるまう夏輝も、人には言えない恋の悩みを抱えていた…。

グラスブルーノベルス６

ノーマンズ・ヘヴン

「好きって、こういうことなの？」
すれ違いのすえにたどり着く天国は…

冬の夜、居候していた家を追い出された鉱平は、街で「同居しないか」と誘われた。尚史と名乗った男は、訳あって同居人を探していると言う。行くあてのない鉱平は、一晩だけのつもりでついていく。細身で綺麗な尚史が相手なら、そういう関係になってもいいと思ったのだ。だが、その夜、鉱平が誘っても尚史は応じなかった。浮き世離れした尚史のことが気になった鉱平は、彼と暮らし始めるが…。

グラスブルーノベルス９

星明かりの魚たち

あざやかな夏の日々を一緒にすごした少年が、
大人になって夏月を魅了する──。

あの男に復讐してやりたい、姉の汚名をすすぎたい。その思いで、夏月はその憎むべき相手、緒方の会社で働きはじめた。しかし、緒方の息子である幸也は、優しく夏月に接してくる。幸也と夏月は、幼い頃、一緒に遊んだ仲だった。すっかり大人になった幸也に「ずっと好きだった」と打ち明けられ、夏月の心は揺れ動く。幸也の愛情に安らぎを覚えながらも、復讐を誓う夏月は、必死で思いを抑えこむが…。